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「SCRAP.1」について

溜め込んだ新聞紙を自分の書物として作り直し遊んでいたのは小学生の頃だったか。製本にはセロハンテープを使っていた。そんな昔の遊びを何故かこの歳になってふと思い出したのは、あの頃の「自由」をこれまでの全ての作品制作を通して取り戻す事が出来たからなのかも知れない。いや完全に取り戻した訳ではないだろう。ただ何も作っていなかったら俺はこんな子供っぽい青年にはならなかったと思う。もっと大人で、クールなガイだったはずだと自分で思うのは、今の自分が置かれた状態にほんの少しの余裕があるからだろう。作品制作を通じて得られるモノは数知れずとずっと考えているけれど、多分本当はそう沢山あるモノではないのだよ。ただ一つ大きなモノを取り戻しつつあるのをこのSCRAP BOOKを作るうちに気付いたんだ。それが冒頭で言った「自由」ってやつ。夜だった。SCRAPに要らなくなったシーケンス用の写真を貼っている俺の隣で、自分が「本チャン作品」と思っていた計20冊くらいの雑紙に何気なく目を移した時、「なんて不自由なんだ」って思わず感じた。本当はもっと自由なんじゃないのか? もしかしたらこいつが、と自分の手元にあるSCRAPに視線を落とすと、そこには今までずっと忘れていたあの頃の自由がそれこそ古本に挟まれて忘れられた栞みたいにあったんだ。ああ、そうかと思ったよ。俺は、写真をやる前の俺の時から、今のこの「写真」をやっていたんだな。